ISSUE 001 / COVER STORY
ISSUE 001 — ちょっと、試してみる。 AI / SEARCH / COMMERCE

検索しなく
なる日。

「ググる」がなくなるんじゃない。
“自分で探す”ことが、減っていく。

YOMON。編集部 READ 8 MIN UPDATED AUG 2026

何かを買おうと思った。

少し前なら、Googleで検索して、Amazonを開いて、レビューを見て、 「おすすめ10選」を読んで、YouTubeも見ていた。

気づけばタブが12個。
そして最後に思う。

「で、結局どれがいいの?」

01 / SEARCH

検索は、
“10本の青いリンク”ではなくなった。

最近、その12個のタブを開かない日が増えた。 AIに条件を伝えると、候補を探して、違いを整理して、比較までしてくれるからだ。

2026年8月に公開された、米国成人900人のウェブ閲覧データを分析した研究では、 GoogleのAI Overviewが表示された訪問のうち、AI Overview内で引用された情報源へのクリックは 約1%だった。研究では、AI Overviewが表示される検索は、外部リンクへのクリックが少なく、 そのまま閲覧セッションを終える割合が高いことも報告されている。

検索されても、
読まれない。
02 / SHOPPING

買い物まで、
同じことが起きている。

OpenAIは2026年3月、ChatGPTの商品探索機能を強化した。 商品を会話の中で探し、条件を絞り、価格・レビュー・特徴などを並べて比較できる。 OpenAIは、商品が決まっていない買い物では複数タブを行き来し、 似たような「おすすめ」リストを何度も読むことが負担になっていたと説明している。

Amazonも、生成AI・エージェント型AIを使うショッピング支援を拡張している。 AmazonのAlexa for Shoppingは、商品調査や比較、買い物タスクの支援まで扱う。

「探す」と「比べる」は、
もう人間だけの仕事ではない。
03 / MEDIA

じゃあ、
「おすすめ10選」はどうなる?

ここでYOMON。自身にも問題が起きる。

価格、重量、接続方式、スペック、レビュー。 そういう整理できる情報だけなら、AIに聞いた方が早くなるかもしれない。

だったら、人が書く記事には何が残るのか。

実際に使ったときの違和感。数字に出ない使い心地。 買ってから気づいた欠点。誰には合わなかったのか。 そして、調べるつもりもなかったものに偶然出会うこと。

AIは、
“自分にとっての正解”まで
選べるのか。
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AIに1万円渡して、
デスク環境を作らせてみる。

AI vs 人間。同じ1万円。同じ条件。違うのは、誰が選んだか。 机の上に置くものまでAIに任せたとき、本当に「自分に合うもの」は選べるのか。

編集後記。

この記事を作りながら、一つだけ分からなくなった。

検索しなくなる未来は、便利なんだろうか。
それとも、少しつまらないんだろうか。

失敗して買ったもの。偶然見つけたブログ。レビュー欄の変なコメント。 検索結果の奥で見つけた、妙に詳しい人。

効率だけを考えれば、たぶん全部いらない。 でも「探していたものとは違うものを見つける」ことも、 検索の面白さだった気がする。

答えは、まだ検索中。

SOURCES / 取材・参照

  1. Chapekis et al., “Investigating Click Behaviors On Google Search Result Pages That Produce an AI Overview” (2026)
  2. OpenAI「ChatGPT での商品探しをもっとスムーズに」(2026-03-24)
  3. OpenAI Help Center — ChatGPT shopping updates (2026-03-24)
  4. Amazon — Alexa for Shopping (2026)